◆ 相対的記載事項とは? ◆
相対的記載事項とは、
効力を生じさせたければ、定款への記載が必要な事項です。
◆ 具体例 ◆
相対的記載事項の具体例は、次のとおり。
(会社法28条など)
相対的記載事項
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具体例
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現物出資
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【出資者】 発起人田中一郎
【出資財産及びその価額】
パーソナルコンピューター(VAIO株式会社平成30年製,VGP-ABCD123,製造番号1234567
金20万円
【割り当てる株式数】 20株 |
株式の譲渡制限
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当会社の発行する株式の譲渡による取得については、当会社の承認を受けなければならない |
株主総会の招集通知
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株主総会の招集通知は,当該株主総会で議決権を行使することができる株主に対し,会日の5日前までに発する。 |
役員の任期
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取締役の任期は、選任後5年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。 |
◆ もし記載しないと? ◆
相対的記載事項は、定款に記載しないと効力が生じません。
たとえば、現物出資。
お金ではなく、パソコンを出資しようとする場合は、
出資者の氏名・財産の価額・割り当て株式数
を定款に記載しなければ、
現物出資の効力が生じません。
◆ 絶対的記載事項との違い ◆
絶対的記載事項と相対的記載事項は、
定款に記載しなかった場合の効果が異なります。
絶対的記載事項を定款に記載しないと、
定款自体が無効になります。
一方、相対的記載事項は、定款に記載しないと、
その事項については、無効ですが、
定款自体は、有効です。
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定款に記載しなかった場合
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絶対的記載事項
(ex. 商号)
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定款自体が、無効
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相対的記載事項
(ex. 現物出資)
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定款自体は、有効。
その事項のみ、無効。
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